PMTC・歯石除去

PMTCについて

PMTCについてPMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)とは、歯科医師・歯科衛生士が専用の器械を使って、歯を磨く施術です。スウェーデンのアクセルソン教授によって考案された方法で、虫歯・歯周病のリスクが高い歯に行われています。ご家庭でのセルフケアでは落としきれない汚れを除去し、表面を磨き上げることで歯垢が付着しにくくなるため、虫歯・歯周病の予防にも有効とされています。
また、コーヒー・紅茶、赤ワイン、タバコのヤニなどによる汚れも除去できるので、歯を自然と白くさせることにも効果的です。

PMTCの効果

虫歯や歯周病を予防

歯の表面はもちろん、歯肉縁下の数mm付近までに付いている歯垢(プラーク)を除去することも可能です。何度もPMTCを受け続けると歯肉が引き締まってくるため、歯周病や歯肉炎のリスクを下げることもできます。

着色汚れを取り除き、
歯の審美性を向上

タバコのヤニや茶しぶ、食物による着色を落とすことができ、白くきれいな歯を取り戻すことが可能です。また、歯の表面を磨くので、汚れがつきにくくなるという効果も得られます。

歯質の強化

研磨時には、歯と同じ成分が含まれたペーストを使用します。ペーストには、歯のデコボコを埋めることでステインの付着を防ぎ、再石灰化を促進させる効果を持っています。
仕上げにはフッ素塗布を行いますので、歯のエナメル質が強化され、歯が丈夫になります。

PMTCの流れ

1口内の状態をチェック

まずは口内の状態をチェックします。
歯石が付いている場合は、クリーニング前に歯石除去を行います。

2歯石除去(スケーリング)

(歯石が付いていた場合は)スケーラーという専用の器具を使って歯石を砕き、きれいに除去します。

3歯面清掃(歯面のクリーニング)

フッ素が配合された研磨剤を塗り、歯の表面の汚れを取り除いてから清掃します。

4隙間汚れなどを除去

デンタルフロス・スーパーフロスなどで、歯と歯の隙間やブリッジ・インプラント周囲にある汚れを除去していきます。

5フッ素塗布

むし歯予防のため、歯面にフッ素を塗っていきます。

PMTCの費用

PMTC

歯石とは?歯垢との違い

歯石とは?歯垢との違い歯石とは、口内に残った歯垢(プラーク)が唾液に含まれているカルシウムやリン酸などと結び付くことで、石灰化したものです。歯石そのものから虫歯・歯周病へ移行することはありませんが、表面がデコボコするため、細菌を含んだ汚れが蓄積しやすくなります。
歯石は歯垢と違って、歯ブラシ・デンタルフロスで取り除くことはできません。そのため、歯科医院へ定期的に通い、除去する必要があります。

歯石がたまるのはなぜ?

歯石がたまるのはなぜ?プラーク(歯垢)が歯・歯茎の周辺に付くと、歯茎は白血球の防御力によって守られるようになります。しかし白血球の殺菌力が落ちてしまうと、細菌毒素や酵素などが反応し、炎症が起こります。歯茎内部の血管がだんだん拡張すると、血液成分が滲出液となり、歯肉溝(ポケット)上皮から漏れ出てしまうようになります。この状態のまま放置すると、血清が石灰化して歯石がセメント質へ沈着します。そして唾液中のカルシウムやリン酸と反応した歯石は、より強固なものになって歯茎・歯の下方部分に沈着するのです。
残念ながら、きちんと歯を磨く習慣がある方でも、歯石はできてしまいます。そのため定期的に歯科医院へ通院し、診てもらうことが重要です。

歯石を放置すると…

歯石そのものが、直接悪さをするものではありません。
しかし、歯石は歯垢が付着しやすい性質を持っています。そのため放置し続けると、虫歯・歯周病や口臭のリスクが高くなります。
特に歯周病は、糖尿病や心臓病、肺炎などのような、命に関わる病気の発症リスクを高める要因になります。「たかが歯石」と思わずに、定期的に歯科医院で取り除いてもらうことをお勧めします。

歯石除去のメリット

  • 虫歯や歯周病の予防になる、進行を遅らせることができる
  • 口臭の改善・予防になる
  • 歯茎が引き締まる
  • 磨きやすくなるので、セルフケアの質も高くなる

歯石除去の方法

スケーリング

スケーラーを使って、歯石や歯垢(プラーク)を除去します。

ルートプレーニング

スケーリングを行った後、歯根(歯の根っこ)に汚れが付きにくくするよう、歯根の表面をなめらかに整えていきます。
歯根の表面がデコボコになっていると、細菌が付着しやすくなります。

歯石除去の費用

歯石除去