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2025.12.11

根管治療のやり直しが必要になる主な理由とは?再治療の流れと費用も

こんにちは。神戸市中央区「新神戸駅」より徒歩3分にある医療法人アートセンター歯科 新神戸アート歯科・矯正歯科です。

歯の神経と治療器具のイメージ

歯の痛みや違和感など、過去に根管治療を受けた歯に再び問題が起こることがあります。こうした場合に必要となるのが根管治療のやり直しです。

根管治療は、歯の内部にある神経や細菌を除去して歯を保存する高度な治療ですが、根の形が複雑であるため、初回の治療で完全に処置しきれないこともあります。その結果、数ヶ月から数年後に再発することがあるのです。

今回は、根管治療のやり直しが必要になる原因や具体的な治療の流れ、費用についてわかりやすく解説します。治療後の違和感が気になる方は、ぜひ参考にしてください。

根管治療とは

根管治療のイメージ

根管治療とは、虫歯や外傷などによって歯の内部にある神経(歯髄)が炎症や感染を起こした際に、その部分を除去し、歯を保存するために行う治療です。

歯の内部には根管と呼ばれる細い管があり、この中には神経や血管が通っています。感染が進行すると強い痛みや腫れを引き起こすだけでなく、歯の根の先に膿がたまり、周囲の骨にも悪影響を及ぼすことがあります。

根管治療では、感染した神経を取り除いたあとに根管内を丁寧に洗浄・消毒し、再感染を防ぐために薬剤で密閉(根管充填)します。その後、歯の機能を補うために被せ物を装着して完了となります。

治療が成功すれば、抜歯せずに自分の歯を長く使い続けることができますが、根管は非常に複雑な構造をしており、治療が難航することも少なくありません。

根管治療のやり直しが必要になる主な理由

根管治療のやり直しが必要になる理由のイメージ

根管治療を行ったにもかかわらず、時間が経ってから再び痛みや腫れといった症状が現れることがあります。ここでは、再治療が必要になる主な原因をわかりやすく解説します。

感染が再発した

根管治療のやり直しが必要となる最も多い理由が、感染の再発です。

根管の内部には非常に細かく複雑な構造があり、すべての細菌を完全に取り除くのが難しいことがあります。また、治療後に仮詰めのまま長期間放置したり、被せ物の装着が遅れたりすると、歯の内部に細菌が再侵入しやすくなります。

こうした再感染によって、再び根管治療が必要になることがあるのです。

治療が不完全だった

初回の根管治療で感染源を十分に除去できていなかった場合も、再治療が必要になります。根管の構造は人によって異なり、曲がっていたり、枝分かれしていたりするため、すべてを見逃さずに治療するには高度な技術と精密な診断が必要です。

特に、適切な器具やマイクロスコープ、歯科用CTを使用せずに行われた治療では、感染部位の取り残しや、根管充填の不備が起こるリスクが高まります。その結果、治療後しばらくして痛みが現れると、再度根管治療が必要になるのです。

被せ物が合っていなかった

根管治療が無事に終了しても、その後に装着される被せ物の精度が悪いと、歯の内部に細菌が侵入しやすくなります。被せ物と歯の間に微細な隙間が生じている場合、そこから細菌が入り込み、再感染を引き起こす可能性があります。

また、長年使用して劣化した被せ物や、接着剤が弱まっている状態も再感染のリスクを高めます。

被せ物は単なる見た目や噛む力の回復だけでなく、治療した根管を細菌から守る役割も担っています。精度の高い被せ物を適切なタイミングで装着することが、再治療を防ぐうえで極めて重要です。

噛み合わせに問題があった

噛み合わせのバランスが崩れていると、治療した歯に過剰な力が加わり、根の先に炎症が生じることがあります。特に、歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、無意識のうちに強い力を歯にかけており、被せ物や歯根にダメージが蓄積しやすくなります。

こうした力が長期間続くと、根の周囲に負担がかかり、痛みや違和感が再発することがあります。治療後も噛み合わせの確認や調整をしっかり行い、必要に応じてナイトガードなどで歯を守ることが、根管治療のやり直しを防ぐためには不可欠です。

根管治療のやり直しの流れ

根管治療のやり直しのためにレントゲンを撮るイメージ

やり直しの根管治療は、通常の根管治療よりも難易度が高く、慎重に行う必要があります。以下に、一般的な再治療の流れを解説します。

検査と診断

最初に行うのが、歯の状態を正確に把握するための検査と診断です。

レントゲンや歯科用CTを使用して、過去の治療の状況や根の先の炎症を詳しく確認します。歯の内部構造を3次元的に把握することで、治療が不完全だった箇所や再感染の原因を突き止めることができます。

また、痛みの有無や歯ぐきの腫れなどの症状、噛み合わせの状態もチェックします。これらの情報をもとに、再治療が必要かを判断します。

被せ物と土台の除去

再治療を行うためには、まず以前の治療で装着された被せ物(クラウン)と、その下にある土台(コア)を取り除く必要があります。これらを丁寧に除去しなければ、根管へのアクセスができないためです。

除去の際は、歯にダメージを与えないよう慎重に専用の器具を使いながら行います。

根管内の洗浄・消毒

被せ物と土台を除去して根管を露出させたら、以前に詰められていた古い薬剤や汚れをきれいに取り除きます。そのうえで、根管内部を徹底的に洗浄・消毒し、再感染の原因となる細菌を除去します。

再治療では、初回以上に洗浄と消毒の精度が求められるため、時間をかけて丁寧に処置されます。

根管充填

根管内の洗浄・消毒が完了したら、根管内に専用の材料を使ってすき間なく密閉する根管充填を行います。この処置は、細菌の再侵入を防ぐために非常に重要です。

再治療では、初回よりも慎重に詰める必要があります。このステップを丁寧に行うことで、再発のリスクを大きく下げることができます。

被せ物の作製・装着

根管充填が無事に終わったら、歯の形や機能を回復させるために被せ物を作製し、装着します。被せ物には、噛む力に耐える強度や、歯とぴったり密着する精度が求められます。

患者さんの歯列や噛み合わせに合った被せ物を作るため、精密な型取りと調整が行われます。また、再感染を防ぐためには、隙間のない被せ物を正確に装着することが非常に重要です。見た目や咀嚼機能だけでなく、再発を防ぐための最終ステップでもあります。

定期メンテナンス

治療が終わったからといって油断は禁物です。再治療後の歯を長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。被せ物の状態、噛み合わせ、歯ぐきの健康状態などを定期的にチェックすることで、早期にトラブルを発見し対処できます。

また、日常のセルフケアを怠らないことも大切です。歯科医院でのプロフェッショナルケアと日々のホームケアの両方を継続することで、再発を予防し、歯を長く健康に保つことができます。

根管治療のやり直しにかかる費用

根管治療のやり直しにかかる費用のイメージ

根管治療のやり直しにかかる費用は、治療する歯の部位や使用する材料などによって異なります。保険が適用される場合もありますが、再治療では高度な技術や設備が必要となることから、自由診療で対応するケースも少なくありません。

自由診療では、マイクロスコープやCTを用いた精密診断が行われるため、費用は高額になる傾向があります。一般的に、1本あたり3万円〜10万円程度が目安とされ、被せ物の費用も別途かかることが多いです。

事前に歯科医院で詳細な見積もりを確認し、納得したうえで治療を進めることが大切です。

まとめ

笑顔で散歩を楽しむ男女

根管治療のやり直しは、再感染や過去の治療の不備などによって必要になる場合があります。治療が難しくなる一方で、適切な処置を受けることで歯を残すことが可能になります。

再治療には時間や費用がかかりますが、精密な検査や高度な技術を用いることで、成功率を高めることができます。

大切なのは、痛みや違和感を放置せず、早めに歯科医院で診てもらうことです。また、初回の根管治療後も日々のセルフケアに注意を払うことで、やり直しのリスクを減らすことができます。気になる症状がある方は、歯科医師に相談しましょう。

根管治療を検討されている方は、神戸市中央区「新神戸駅」より徒歩3分にある医療法人アートセンター歯科 新神戸アート歯科・矯正歯科にお気軽にご相談ください。

当院では、歯を残す治療、歯並びを治す治療、綺麗な口元にする治療など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちらWEB予約も受け付けておりますので、ぜひご活用ください。

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