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2025.11.06

二次カリエスの原因とは?虫歯を繰り返さないために大切なことも

こんにちは。神戸市中央区「新神戸駅」より徒歩3分にある医療法人アートセンター歯科 新神戸アート歯科・矯正歯科です。

二次カリエスになって痛い女性

虫歯の治療を受けたのに、再び同じ歯が痛み出した経験はありませんか。それはもしかすると、二次カリエス(再発虫歯)かもしれません。

二次カリエスとは、治療済みの歯の詰め物や被せ物の下で再び虫歯が発生する状態を指します。初期の虫歯と異なり、見た目では気づきにくく、症状が進行するまで発見されないことも多いため注意が必要です。

特に、一度治療を終えたという安心感から、口腔ケアを疎かにすると、再発のリスクを高めてしまいます。

今回は、二次カリエスとは何か、どのような原因で発生するのか詳しく解説します。歯を長く健康に保つために、ぜひ最後までお読みください。

二次カリエスとは

二次カリエスについて説明する歯科医

二次カリエスとは、すでに虫歯の治療を受けた歯の修復物(詰め物や被せ物)の隙間や下で、再び虫歯が発生する状態を指します。

治療した歯が再度虫歯になるという点で再発虫歯とも呼ばれ、決して珍しいことではありません。むしろ、虫歯治療を受けた人の多くが、将来的にこの二次カリエスを経験する可能性があるといわれています。

二次カリエスの厄介な点は、外見上は治療が完了しているために、虫歯の進行が気づかれにくいことです。特に詰め物や被せ物の下で進行するケースでは、痛みが出るまで自覚症状がないこともあります。

そのため、気づいたときには歯の神経まで虫歯が達していたり、最悪の場合には抜歯が必要になったりすることがあるのです。

また、二次カリエスは最初の虫歯よりも治療が難しくなる傾向があります。修復物の下にあるため除去や再治療に時間がかかり、歯へのダメージも大きくなります。したがって、二次カリエスを予防することが非常に重要になります。

二次カリエスの原因

二次カリエスの原因となる間食のイメージ

ここでは、治療したはずの歯が再び虫歯になってしまう主な原因について詳しく解説していきます。

歯磨きができていない

日々の歯磨きが不十分であることは、二次カリエスの最大の原因の一つです。特に詰め物や被せ物がある歯は、歯と修復物の境目に汚れがたまりやすく、そこから虫歯が再発するリスクが高まります。

治療した歯に対して「もう大丈夫だろう」と油断して、ブラッシングが適当になる方も少なくありません。

また、ただ歯を磨くだけではなく、正しい方法で磨くことが重要です。歯ブラシの毛先が歯と修復物の境界にしっかり届いていなければ、プラークが残り、そこから虫歯菌が繁殖します。特に就寝前の歯磨きは、口腔内の細菌の活動を抑えるうえで重要です。

詰め物・被せ物の劣化

詰め物や被せ物は永久に使えるものではなく、時間の経過とともに劣化していきます。

選択する素材にもよりますが、金属やレジン(樹脂)などの修復物は、数年経過すると摩耗や変形が起きる可能性があります。このわずかな変化が、歯と修復物の間に隙間を生じさせ、そこから細菌が侵入することがあるのです。

さらに、硬い食べ物を頻繁に食べたり、噛み合わせが悪かったりすると、修復物に過度な力がかかり、劣化が早まることもあります。見た目には問題がなくても内部で問題が進行していることもあるため、定期的に歯科医院でチェックを受けることが大切です。

接着剤の劣化

詰め物や被せ物は、専用の接着剤(セメント)で歯に固定されていますが、この接着剤も経年劣化します。接着剤は、唾液や飲食物の温度変化、口腔内の酸などの影響を受けやすく、時間の経過とともに溶け出したり、強度が低下したりすることがあるのです。

接着力が弱まると、修復物がわずかに浮いた状態になり、そこに細菌が入り込みやすくなります。

特に注意すべきは、接着剤の劣化は外見上わからない場合が多く、患者さん自身が異常に気づかないまま虫歯が進行してしまう点です。気づいたときにはすでに歯の内部が虫歯に侵されていることもあるため、定期検診で接着剤の状態を確認してもらうことが大切です。

間食が多い

間食の頻度が多い人は、二次カリエスのリスクが高まります。

特に、口の中に食べ物が入っている時間が長ければ長いほど、虫歯菌が酸を作り出す機会が増え、歯の表面が溶かされやすくなります。たとえ一度に摂取する量が少なくても、頻繁に間食を繰り返すことが問題なのです。

治療した歯は健康な歯よりも虫歯になるリスクが高く、修復物の周囲は酸の影響を受けやすいデリケートな部分です。間食をする際は、時間を決めて摂取し、その後のケアも欠かさないようにしましょう。

甘いものを頻繁に摂取している

甘いお菓子やジュースを頻繁に摂取する習慣も、二次カリエスの大きな原因となります。

糖分は虫歯菌の大好物であり、口腔内で酸を生成することで歯を溶かしていきます。特に粘着性のあるお菓子や砂糖を含む飲料は、歯の表面や修復物の周囲に長く残りやすく、虫歯のリスクをさらに高めます。

「食べたらすぐに歯を磨くから大丈夫」と思っていても、糖分の摂取頻度が高いと、口腔内が常に酸性に傾いている状態となり、歯の再石灰化が追いつかなくなります。甘いものを完全に控えるのは難しくても、頻度とタイミングを工夫することが重要です。

歯ぎしりや食いしばりの癖がある

歯ぎしりや食いしばりの癖がある人は、修復物やその周囲の歯に強い力がかかるため、詰め物や被せ物の劣化が早まり、二次カリエスのリスクが高くなります。強い力が加わると、接着部分が微細に動いて隙間が生じ、そこに細菌が侵入しやすくなるのです。

さらに、歯ぎしりによる摩耗でエナメル質が削られたり、詰め物が破損したりすることで、内部への細菌侵入のリスクが一層高まります。

二次カリエスを防ぐために大切なこと

二次カリエスの予防で定期歯科検診を受けるイメージ

それでは、二次カリエスを未然に防ぐためにはどうしたらいいのか解説します。

しっかり歯磨きをする

予防の基本は、やはり毎日の歯磨きです。虫歯を再発させないためには、歯と詰め物・被せ物の境目を意識しながら、丁寧に磨くことが不可欠です。歯ブラシの毛先をきちんと当て、細かく動かすことで、プラークをしっかり除去することができます。

さらに、歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシを併用することで、歯と歯の隙間や修復物の周囲まできれいに保つことができます。フッ素入りの歯磨き粉を使えば、再石灰化を促進し、虫歯予防効果を高めることも可能です。

食生活を改善する

食生活の改善も、二次カリエスを予防するうえで非常に重要です。甘いものや間食を控えるだけでなく、歯に優しい食材を選ぶことも大切です。たとえば、よく噛む必要がある野菜や繊維質の多い食べ物は、唾液の分泌を促し、虫歯のリスクを軽減する効果が期待できます。

唾液には酸を中和する力や、歯の再石灰化を助ける働きがあります。規則正しい食事のリズムを保ち、間食の回数をできるだけ減らすことで、口腔内を健康な状態に整えることができます。

歯ぎしり・食いしばりの対策をする

歯ぎしりや食いしばりの癖がある人は、就寝中に専用のマウスピースを使用することが推奨されます。これにより、修復物や歯への直接的なダメージを軽減することができます。また、日中に無意識に歯を食いしばっている方は、姿勢やストレスの管理が重要です。

ストレスが原因の場合は、リラックスする時間を確保することや、睡眠の質を見直すことが役立ちます。歯ぎしりが原因で修復物が破損すると、再治療が必要になり、結果的に歯への負担も増してしまいます。日常的に自分の癖に気づくことも、二次カリエスを防ぐ第一歩です。

定期的に歯科検診を受ける

二次カリエスは見た目ではわかりにくく、自覚症状も出にくいのが特徴です。そのため、定期的に検診を受けることが推奨されます。歯科医院では、修復物の状態や接着剤の劣化、歯と歯ぐきの健康状態まで総合的にチェックするため、虫歯の早期発見につながります。

早期発見・早期治療ができれば、歯へのダメージも最小限に抑えられます。また、歯石除去やクリーニングを受けることで、プラークの蓄積を防ぐことができ、虫歯の再発リスクも大きく下がります。

定期的に歯科医院に通うことは、二次カリエスだけでなく、口腔内全体の健康を守ることにもつながるのです。

まとめ

二次カリエスを治療して笑顔の男性

二次カリエスは、虫歯治療を終えた歯に再び虫歯ができてしまう状態で、特に詰め物や被せ物の周囲に細菌が侵入することで発生します。

日々の歯磨きが不十分であったり、修復物や接着剤が劣化していたり、間食や甘いものの摂取が多い食生活も原因となります。また、歯ぎしりや食いしばりなどの無意識の癖も、修復物にダメージを与える要因です。

これらを防ぐには、正しいセルフケアを継続することに加え、食生活の見直しやストレス対策、そして何より定期的な歯科検診が欠かせません。

治療後の歯こそ丁寧にケアをし、異変に早く気づくことが、将来の大きな治療を避けるための最善策です。予防を意識した生活習慣を身につけ、健康な歯を長く守っていきましょう。

虫歯の症状にお悩みの方は、神戸市中央区「新神戸駅」より徒歩3分にある医療法人アートセンター歯科 新神戸アート歯科・矯正歯科にお気軽にご相談ください。

当院では、歯を残す治療、歯並びを治す治療、綺麗な口元にする治療など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちらWEB予約も受け付けておりますので、ぜひご活用ください。

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