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2024.05.30

歯周病の予防方法!原因や治療法、正しい歯磨きも解説

こんにちは。神戸市中央区「新神戸駅」より徒歩3分にある医療法人アートセンター歯科 新神戸アート歯科・矯正歯科です。

歯周病を治療した女性

歯周病は、年齢を重ねるごとに発症するリスクが増加していく病気です。予防方法が分からず歯磨き以外の口腔ケアをしていない方も多いでしょう。

歯周病は日本人が歯を失う原因の第1位であり、若い世代にも関係の深い病気です。早い段階からしっかりと予防しておく必要があります。

この記事では、歯周病の予防方法について解説します。正しい歯磨きの仕方や歯科医院での定期検診の重要性、歯周病の原因、治療方法もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

歯周病とは

歯周病の女性

歯周病とは、細菌感染によって歯を支える組織(歯茎や歯槽骨など)に炎症が生じる病気です。歯周病の初期〜中期では痛みはありませんが、歯茎が炎症し赤く腫れて出血しやすくなります。

進行すると膿が溜まり、歯がぐらつき始めます。治療せずに放置すると、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。

歯周病は高齢者の病気と考える方も多いですが、日本人の年齢別の歯周病罹患率は、以下の通りです。

1524歳で20%
2534歳で30%
3544歳で40%
4554歳で50%
55歳以上で55〜60%

年齢を重ねるごとに割合が多くなりますが、若い方でも発症する可能性がある病気です。

参照元:特定非営利活動法人 日本歯周病学会・日本臨床歯周病学会「歯周病を知っていますか?

歯周病になる原因

歯周病になりやすい口腔内

歯周病の原因には、直接的な原因と間接的な原因があります。

歯周病の直接的な原因

歯周病の直接的な原因は、歯と歯茎の間(歯周ポケット)に溜まる歯垢(プラーク)です。プラークは生きた細菌の塊で、歯周病菌を多く含んでいます。歯周病菌は酸素を嫌う性質があるため、空気に触れない歯周ポケットの中を好み繁殖します。

歯周病菌が出す毒素によって、歯茎に炎症が起こると歯周病になります。歯周病菌の毒素は歯茎の腫れや出血を引き起こし、歯を支える骨を溶かしていきます。

さらに、歯垢が溜まった状態が続くと石灰化して歯石になります。歯石は硬く、自分で取り除くことは困難なので歯周病を悪化させる原因となるでしょう。

歯周病の間接的な原因

歯周病には、間接的な原因となる危険因子(リスクファクター)が存在します。間接的な原因としては、歯石や歯並びなどの口腔内の環境(局所的リスクファクター)と、喫煙やストレスなどの生活習慣(全身的リスクファクター)があります。

歯周病の間接的な原因のうち、プラークを付着しやすくしたり炎症を悪化させたりする局所的リスクファクターは、以下のとおりです。

・歯石
・歯並びの乱れ
・噛み合わせの悪さ
・歯ぎしりなどの癖

また、全身的リスクファクターは、血行が悪くなり免疫力が低下した時などに歯周病を悪化させる原因となります。全身的リスクファクターは、以下のとおりです。

・ストレス
・喫煙
・運動不足
・食事の習慣
・睡眠不足
・歯磨き習慣
・遺伝
・糖尿病などの病気
・肥満など

喫煙すると、たばこに含まれる有害物質の影響で血管が縮み、歯茎の血行が悪くなります。歯周病菌などへの抵抗力が弱まり、歯周病を発症・悪化しやすくなるでしょう。

また、歯周病のリスクを上げるだけでなく、重症化したり治療の効果が下がったりするため注意が必要です。

歯周病の予防方法

歯磨きする女性

歯周病予防の基本は、歯周病の原因となる歯垢(プラーク)を減らし、歯につきにくくするプラークコントロールです。さらに、歯周病の間接的な原因を減らしていくことも大切です。

プラークコントロール

プラークコントロールは、先述した通り歯垢(プラーク)を減らし、歯垢を歯につきにくくすることを指します。毎日の歯磨きやフロスを丁寧に行い、歯垢が溜まるのを防ぎましょう。

そして、自宅で歯磨きやフロスをするセルフケアに加えて、定期的に歯科を受診しメンテナンスを受けることも大切です。口内や歯の状態を詳しく検査し、磨き残した歯垢や硬くこびりついた歯石を除去してくれます。

毎日気をつけて歯磨きをしていても、徐々に自分なりの磨き方になり、正しく磨けなくなっている方が非常に多いです。歯科では、正しい歯磨きの仕方や自分の歯にあった磨き方を指導してもらえます。

毎日の歯磨きを正しく行い、気軽に通える歯科医院を見つけて定期的に受診することが、歯周病予防に繋がります。

生活習慣の改善

歯周病には免疫が深く関わっています。歯周病の予防で一番大切なことはプラークコントロールですが、同時に免疫力を上げる生活習慣も重要です。喫煙される方は、歯周病のリスクを高めるため禁煙を検討するようにしましょう。

また、栄養バランスの良い食事を心がけることも大切です。長時間だらだらと食べ続けることや甘い食べ物の摂りすぎることは避けましょう。ビタミン類やカルシウムなどを豊富に含む食事を摂取すれば、歯茎の健康を保つことに繋がります。

ストレスは免疫機能を低下させて歯周病のリスクを増大させるため、適度な運動などでストレスを軽減しましょう。歯ぎしりの癖がある方は、歯茎に負担がかかり歯周病の悪化に繋がる可能性があります。メンテナンス時に歯科で相談しましょう。

正しい歯磨きの仕方

歯磨き指導をする歯科衛生士

磨く回数も大切ですが、歯磨きの質が重要です。歯磨きのタイミングは毎食後が理想ですが、難しい場合は最低12回行いましょう。1回の歯磨きに35分程度かけて磨くとよいでしょう。

正しい磨き方のポイントを知り、定期的に歯磨きの仕方を見直すようにしましょう。正しい磨き方のポイントは、以下のとおりです。

・磨きたい部分に直角に毛先を当てる
・歯ブラシを前後に細かく動かす
・磨く順番を決めておく
・歯と歯茎の境目も磨く

歯ブラシの動かし方や毛先の当て方、力加減が非常に重要です。特に、力が強すぎると歯茎を傷つけることもあります。歯ブラシの毛先が広がらない程度の軽い力で磨くように意識してください。

磨き残しを防ぐためには、歯の表面・裏側・噛み合わせの面をわけて磨き、磨く順番を決めておくことも大切です。歯と歯の間や、歯並びがガタガタしている部分には歯ブラシを縦や斜めに当てて、しっかりと汚れを落としましょう

食べたら磨くのが理想ですが、特に大切なのは就寝前の歯磨きです。寝ている間は唾液の分泌量が減り、細菌が繁殖しやすくなるためです。就寝前の歯磨きは、特に丁寧にするよう心がけましょう。

歯ブラシは、鉛筆と同じ持ち方で持ってください。余計な力が入らず、毛先が広がらない程度の軽い力で磨くことができます。見た目が綺麗でも、1ヶ月に一度は新しい歯ブラシに交換してください。

歯ブラシだけでなく、フロスや歯間ブラシを使って歯と歯の間の汚れをしっかり取り除くのも歯周病予防に効果的です。

また、定期的に歯科で磨き残しがないか確認し、ブラッシングの指導を受けることも重要です。歯磨きなどのセルフケアでは取り除けない汚れを取ってもらえば、歯周病を予防することにつながるでしょう。

歯周病の治療方法

歯周病の治療を受ける人

歯周病の治療は症状の程度によらず、歯周基本治療から行います。歯周基本治療とは、歯周病の原因となる歯垢・歯石を取り除くプロフェッショナルケアを中心に、自宅でのセルフケアと生活習慣の改善を行い、歯周病の原因を取り除いていく治療方法です。

軽度の歯周病は、歯周基本治療で治ることもあります。歯周ポケットが深くなっていたり、歯を支える組織や骨まで影響が出ていたりする場合は、外科治療や再生療法に進みます。

これらの治療で歯周ポケットの深さが改善されれば、メンテナンス(定期検診)に移ります。36ヵ月ごとに歯科を受診し、口内を清潔に保ちましょう。

まとめ

口腔ケアのアイテム

今回は、歯周病の予防方法について解説しました。歯周病の第一の予防方法は、歯垢を取り除くことです。あわせて生活習慣を改善して、歯科で定期検診を受けることが重要です。

正しい歯の磨き方を知り、しっかりとセルフケアができるように歯科でブラッシング指導を受けましょう。

また、歯周病のリスクとなる生活習慣を改善してみましょう。喫煙習慣や食習慣を見直すことで、歯周病だけでなく全身の健康を維持することができます。

歯周病の進行を食い止めて健康な歯を維持するために、気になる症状がある方はまずは歯科を受診してみましょう。自宅での歯磨きの質を上げ、頼れる歯科医院を見つけて歯周病を改善・予防してください。

歯周病についてお悩みの方は、神戸市中央区「新神戸駅」より徒歩3分にある医療法人アートセンター歯科 新神戸アート歯科・矯正歯科にお気軽にご相談ください。

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