こんにちは。神戸市中央区「新神戸駅」より徒歩3分にある医療法人アートセンター歯科 新神戸アート歯科・矯正歯科です。

糖尿病は身体のさまざまな部位に悪影響を及ぼす病気ですが、実はお口の健康とも切り離せない関係にあります。虫歯とのつながりも強く、糖尿病を抱えている方は、そうでない方と比べて虫歯ができやすい傾向があることがわかっています。
この記事では、糖尿病によって虫歯のリスクが高まりやすい理由や、同様に発症しやすいといわれている歯周病との関係性についても解説します。日頃の生活の中で取り入れやすい虫歯予防のコツもお伝えするので、ぜひ参考にしてください。
目 次
虫歯の原因

虫歯を防ぐためには、まず発生する原因を正しく理解することが大切です。以下で、虫歯が生じる仕組みと進行に関わる要因を解説します。
虫歯ができるメカニズム
虫歯は、口の中にいる細菌が糖分を栄養源にして酸を作り、その酸が歯の表面を溶かすことで始まります。ミュータンス菌と呼ばれる細菌が、虫歯の主な原因菌です。
食事やおやつがお口の中に入ってくると、ミュータンス菌はその中に含まれる糖分をエサに繁殖し、同時に酸を産生します。この酸によって歯の表面を覆うエナメル質が溶かされる現象が、脱灰です。
通常であれば、唾液の働きによって口の中は中性に戻り、失われたミネラルが再び歯に取り込まれて修復されます。これが再石灰化で、歯を守る大切な仕組みです。
しかし、糖分を摂る回数が多かったり、歯磨きが不十分だったりすると、脱灰のほうが再石灰化を上回ります。その状態が続くことで歯の表面に小さな穴があき、やがて虫歯へと進行していくのです。
虫歯を進行させる主な要因
虫歯の進行には、歯垢の蓄積が大きく関わっています。歯垢はプラークとも呼ばれ、お口の中のさまざまな細菌が塊になったものです。歯垢が歯の表面に長時間付着していると、細菌が持続的に酸を産生するため、虫歯のリスクが高まります。
また、唾液の質と量も重要な要素です。唾液には口腔内を洗浄する作用や、酸を中和する緩衝作用、歯を修復する再石灰化作用があります。唾液の分泌量が少なくなると、これらの防御機能が低下し、虫歯になりやすい環境が作られます。
さらに、食生活も大きく影響します。糖分の多い食べ物や飲み物を頻繁に摂取すると、口腔内が酸性に傾く時間が長くなり、歯が溶けやすい状態が続きます。
糖尿病と虫歯の関係

糖尿病の方に虫歯が多く見られるのには、いくつかの理由があります。
高血糖が口腔環境に与える影響
糖尿病の特徴である高血糖状態は、口の中の環境を大きく変化させます。血糖コントロールが不良だと、口腔内にも糖が残りやすく、虫歯菌にとって栄養源となる環境になりがちです。
本来、唾液には虫歯菌の増殖を抑える働きがありますが、糖分を多く含む唾液では、逆に細菌の繁殖が促され、口腔内のバランスが崩れやすくなります。その結果、虫歯を引き起こす菌が優勢になりやすい環境が整うのです。
さらに、高血糖状態が続くと免疫機能も低下します。通常であれば体の免疫が口腔内の細菌から守ってくれますが、糖尿病によって防御力が弱まることで、感染や炎症が起こりやすくなるのです。
唾液分泌量の減少
糖尿病の方に多く見られる症状のひとつが、口の渇きです。高血糖状態では体が余分な糖分を尿として排出しようとするため、水分が失われやすくなります。その影響で唾液腺の働きが低下し、唾液の分泌量が減るのです。
先述したとおり、唾液は酸を中和し、歯を修復するなどの口腔内の防御機能を担っていますが、分泌量が減るとこれらの働きが十分に発揮されません。その結果、虫歯菌が活動しやすい環境が作られます。
血糖コントロールと虫歯リスクの関連性
血糖値が安定しない状態が続くと、口の中の環境も乱れやすくなり、その結果、常に虫歯ができやすい状況が続きます。そのため、内科での糖尿病治療と並行して、歯科での定期的なチェックやクリーニングを受けることが、健康な口腔環境を維持するうえで重要です。
糖尿病の人は歯周病にもなりやすい?

糖尿病と口腔疾患の関係は虫歯だけではありません。糖尿病の方は歯周病を発症するリスクが高く、健康な方に比べて約2〜3倍になることがわかっています。
高血糖による影響
高血糖状態では免疫機能が低下し、歯周病菌に対する抵抗力が弱まります。そのため感染や炎症が起こりやすく、歯周病が進行しやすい環境が整います。
糖尿病と歯周病の悪循環
注目すべき点は、この関係が一方通行ではないことです。歯周病による炎症で産生される物質が血糖値のコントロールを悪化させることがわかっています。つまり、糖尿病が歯周病を進行させ、歯周病が糖尿病を悪化させるという悪循環が生じる可能性があるのです。
実際に、重度の歯周病を治療することで血糖コントロールが改善したという報告もあり、歯周病ケアは糖尿病管理に欠かせない要素といえます。
歯周病が進行するとどうなる?
歯周病は、歯を支える骨や歯茎が破壊される病気です。初期には歯茎の腫れや出血といった症状が見られますが、進行すると歯茎が下がり、歯がぐらつき、最終的には抜け落ちることもあります。
糖尿病の方では免疫機能の低下により炎症が治りにくく、治療への反応も遅れるため、進行が速い傾向があります。歯を失うことで食事に制限が生じ、栄養バランスが崩れると血糖コントロールの悪化につながる恐れもあります。
糖尿病の人が虫歯を予防するには

糖尿病をお持ちの方が虫歯を予防するためには、一般的な予防法に加えて、糖尿病特有の注意点を踏まえたケアが必要です。
血糖値の適切な管理
基本となるのが、血糖値を適切にコントロールすることです。食事療法や運動療法、必要に応じた薬物療法を内科医の指導のもとで組み合わせ、血糖値を目標範囲内に保つよう努めましょう。
血糖値が安定すると唾液の質が改善し、口腔内の環境が整いやすくなります。さらに、免疫機能も正常に働き、細菌感染への抵抗力が高まります。
毎日の丁寧な歯磨き
糖尿病の方にとって、日々の歯磨きは特に重要です。食後は必ず歯を磨き、特に就寝前は時間をかけて丁寧にケアしましょう。
歯ブラシだけでは歯間の汚れを取り切れないため、デンタルフロスや歯間ブラシを併用すると効果的です。さらに、フッ素配合の歯磨き粉を使うことで虫歯予防効果が高まります。
フッ素には、歯の再石灰化を助けるだけでなく、歯質を強化し、虫歯菌の酸産生を抑制する効果があります。
唾液分泌を促す工夫
糖尿病の方は唾液の分泌量が減少しやすいため、唾液を増やす工夫も取り入れましょう。食事の際に意識してよく噛むことや、耳の前や顎の下にある唾液腺を指の腹でやさしく刺激する唾液腺マッサージを取り入れるのが効果的です。
また、キシリトール入りのシュガーレスガムを噛むことで唾液の分泌が促されます。加えて、こまめな水分補給も欠かせません。水やお茶を少しずつ飲むようにし、糖分を含むジュースやスポーツドリンクは避けるようにしましょう。
食生活の見直し
食事管理は血糖コントロールだけでなく、虫歯予防にも直結します。糖質の摂取量を調整することで血糖コントロールがしやすくなり、その結果として虫歯になりにくい口腔環境を作ることにつながるのです。
また、食べる回数が増えると口の中は酸性に傾きやすくなるため、間食を減らすことも重要です。加えて、しっかり噛んで食べる習慣をつけると唾液の分泌が促され、口の中を自浄する働きが高まります。
定期的な歯科検診
糖尿病の方は、一般の方よりも高い頻度で歯科検診を受けることが推奨されています。理想的には3か月に1回程度が目安ですが、状態に応じて歯科医師と相談しながら頻度を決めましょう。
検診では、虫歯のチェックだけでなく、歯周病の状態確認や歯垢・歯石の除去も行われます。受診の際には糖尿病であることを必ず伝えましょう。
まとめ

糖尿病の方は、虫歯だけでなく歯周病にもかかりやすいです。高血糖の状態が続くとお口の中の環境が乱れ、唾液量の減少や免疫力の低下が重なることで、どちらの病気も進行しやすくなります。
そのため、何より大切なのは、内科での糖尿病治療と歯科での口腔ケアを並行することです。
虫歯を予防するためには、毎日の丁寧な歯磨きと歯科医院での定期検診を基本とし、さらに唾液の分泌を促す習慣づくりや、食生活を見直すことも効果的です。定期的に歯科医院でチェックを受けることで、問題を早期に発見し、適切な治療につなげられます。
虫歯や歯周病の予防にお悩みの方は、神戸市中央区「新神戸駅」より徒歩3分にある医療法人アートセンター歯科 新神戸アート歯科・矯正歯科にお気軽にご相談ください。
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